【テストにまつわるエトセトラ #6】JSTQB のはなし

イケてるQAエンジニアは必ず持ってる資格、JSTQB。(誇張あり)
8/30 に全国で一斉実施される試験の日まで残り50日を切りました。

JSTQBテスト技術者資格認定

そこで今回は通りすがりの Foundation Level 認定者である私が、普段の業務でも活用している JSTQB の知識を思いつくまま気の向くままに挙げて行こうと思います。

前もって言っておきますが試験対策にはなりませんのでご了承ください。
ではさっそく行ってみましょう。


■テストプロセス
自分が今どのフェーズの仕事をしているのかを認識する事は非常に重要です。
プロセス全体を俯瞰し現在の立ち位置を把握することで、いま何をすべきか迷いなく行動する事が可能になります。

JSTQB では以下の5つのプロセスが定義されています。

「テスト計画作業とコントロール」
「テストの分析と設計」
「テストの実装と実行」
「終了基準の評価とレポート」
「終了作業」

特筆すべきは「テスト計画作業とコントロール」。
「テスト計画作業」と「テストコントロール」がセットであるところがポイントです。
図で表すと私はこんな感じで捉えています。

test-process

最初にきっちりと計画を立てるのは大切ですが、一度決めた事にこだわるあまりいつまでもそれに捉われていては刻一刻と変化する状況に付いていけません。
計画はあらゆる場面でアップデートしていく(もちろん都度コンセンサスはとる)ものだという事を知っていると、いかなる局面にも柔軟に対応(=コントロール)することができます。

■テスト設計技法いろいろ
「どういう網を張ってバグをたくさん見つけてやろうかヒッヒッヒ」と知恵をしぼる実にいやらしい作業、それがテスト設計です。(異論は受け付けます)

やみくもに人と時間を使ってテストすれば、たくさんバグも見つかるでしょうし、テスト対象のカバレッジもあがって品質はあがるでしょう。
しかしそれはスマートではないです。
「少ないテストケース」で「漏れがないように」テストした上で高い品質を担保する事こそ、イケてるQAエンジニアのイケてる仕事と言えるでしょう。
それを実現するための引き出しとして、JSTQB では様々な技法が体系的に整理されています。

・仕様ベース(ブラックボックス技法)
・構造ベース(ホワイトボックス技法)
・経験ベース(ブラックボックス技法)

これらをきっちり理解しておくとテスト設計の効率がぐんとあがります。

■行動規範
JSTQB のシラバスには認定技術者の行動規範なるものが書かれていますが、その中の一節を私は常に意識するようにしています。
それがこちら。

「認定されたソフトウェアテスト担当者は、生涯その専門性を磨くための学習を続けるとともに、実践の場でも倫理的なアプローチを広めなければならない」

やっぱりですね、自己成長を望み、自分を律して仕事に取り組める人って魅力的だと思うんです。
実践できてるか否かは置いておいて、わたしもそう在りたいと思っています。


書く前はこの3つくらいかなあと思っていましたがまだまだ全然あります。
「テスト計画作業と見積もり」とか「テスト支援ツール」とか。
あとは「テストの心理学」とかいうのもけっこう参考にしてますね。
疲れたので今回はこれくらいにしときます。

こういう認定資格モノって、取得しても実際の業務にはいまいち活かしづらいって事がほとんどかと思いますが、JSTQB で体系立てられている知識は、比較的どんなタイプのテスト業務にもテーラリングしやすい内容になっている方だと思います。

<<まとめ>>

JSTQB 持ってる人へ
持ってる知識を自分の業務に落とし込んでみると新たな発見があるかもしれません。
復習がてらシラバス斜め読みしてみては?

JSTQB 持ってない人へ
まずはシラバス読んでみてはいかがでしょう。
受けるかどうかはそのあと考えればいいと思います。

8月に受験する人へ
健闘を祈る!!

余談ですが最近よく「Advanced Level 受けるんですか?」と聞かれるのでこの場を借りてお答えしておきます。

受けません。

ただ、こっそり受験して合格したら「実は受けてました」とカミングアウトする可能性が微粒子レベルで存在するとかしないとか。

それでは。

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