3つの品質側面と品質利害関係者

前回のエントリでは、ソフトウェア品質を定量的に測定するためのメトリクスはそのほとんどがソフトウェア工学的なアプローチを出発点とした「開発者品質」にフォーカスしたものである、ということを述べました。
我々は、より上位の観点からソフトウェア品質を捉え直すべきだろうという問題意識のもと、品質にかかわる利害関係者を設定してサービス全体の品質を捉えようと試みているわけですが、「開発者品質」とはその一側面/一要素に過ぎないのではないか、というわけです。

では、品質の利害関係者とはなんでしょうか。ソフトウェアの品質とどのような関わりがあるのでしょうか。

Chappell & Associates 社代表 David Chappell 氏の、ALM(Application Lifecycle Management)に関するホワイトペーパーの中から、「The Three Aspects of Software Quality: Functional, Structural, and Process」を参考に、以下のマトリクスにまとめてみました。

SoftwareMetrics chart #01

表中、開発者にとって特に関係のありそうな項目にチェックを入れています。
このモデルを用いると、「開発者品質」とは、3つの品質側面のなかでも特に「構造」「プロセス」の品質側面にフォーカスしたもの、と言う事ができそうです。

いかがでしょう。こうして改めて眺めてみると、ソフトウェアとはどのような品質の側面からなり、そして利害関係者にはどのような者がいてそれぞれがどういった観点から品質に関わっているのかが整理できるのではないでしょうか。

我々はこのモデルを、ソフトウェア品質からみる「サービス品質」全体像を捉えるベースとし、これら品質側面のバランス/ギャップ/トレードオフを評価しようとしています。
※我々のモデルでは、「スポンサー」を「提供者(=サービサー)」とやや広く再定義しています。